衣川晃弘大先生の見聞会講話集「21世紀を幸せに生きる」第12巻より
2019年(令和元年)11月17日 ベストグループ北関東一日研修 ②
人間にもオイル(油分)が必要です。オイルがなければ体も錆びるではないですか。車もラジエーターに冷却水がなければ、熱を持ってエンジンが壊れるではないですか。人間の体にも水が必要です。ですから人間は、体があっても食べ物がないと動かないでしょう。
人間は、生きるために水も必要でしょう。オイルも必要でしょう。ところが、大事なことを忘れているのです。車は、ガソリンがあってもバッテリーがなければ、エンジンはかかりません。車のバッテリーとは、人間で言うと命のことなのです。
最近の車は、以前よりもバッテリーの持ちがとても良いのです。車のバッテリーが切れなければ、バッテリーを気にしないから、バッテリー交換を忘れてしまうではないですか。
人間の命は永遠に存在するのです。人間のバッテリー(命)は永遠に存在するから、気にしないではないですか。でも、ガソリンは減っていくから、ガソリンが入っているかどうか、車を運転する度に気にするではないですか。
今の車は、冷却水もあまり補充しなくても良くなっているそうです。以前はしょっちゅう水を補給していたのです。つまり、補充しなくても良いもの、交換しなくても良いものは、だんだんと忘れていくのです。
命とは不滅の存在です。私はインドへ行って二十七年目に入るのですが、命の存在や偉大なる存在について、徹底的に学び続けてきたのです。命は不滅の存在だから、ほとんどの人が、命が存在することを忘れてしまったのです。
体は土くれ、つまり、六大栄養素でできています。ですから、命が体から離れたら、体は腐るのです。命がある限り、体は腐らないのです。しかし、体から命が離れたら、三日目くらいから体は腐っていくのです。
食べ物でできた体が、命や仏ではありません。仏とは悟りですから、形がないのです。仏陀とは悟りを啓(ひら)いた方です。インドでは、悟りを啓いた方の教えを仏陀の教えというのです。
仏になるための教えが仏教です。悟りには形がありません。形のないものを悟りと言っています。中国仏教は、体そのものが宇宙だったという教えです。体が宇宙と一つという言葉を聞いたことがありませんか。
私が「何のために瞑想をしているのですか」と聞くと、「体が宇宙と一つになるためです」と答える方がおられます。そうすると、私は「そうですか。では、どうしたら体が宇宙と一つになれるのですか」と、反対に聞くのです。
体が宇宙と一つになったら、悟りを啓いたということです。しかし、体が宇宙と一つになる方は、ほとんどいないのです。人間は何のために生まれたのでしょうか。七十億人のほとんどの方が、その理由を知っていません。
その理由は、真理を学んだ人だけが知ることができるのです。真理とは宇宙で最高の学びです。真理とは、宇宙や人間を創った御方の教えです。その最高の御方の教えを、私はインドへ行って二十六年間、学び続けているのです。
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